図書館だよりNo.147

 

高村智恵子の本展について

『青鞜』創刊号

『青鞜』創刊号 1911年9月
表紙絵・高村智恵子

高村光太郎の詩集『智恵子抄』で知られる安達町生まれの洋画家・高村智恵子に関する本を、英訳を含む『智恵子抄』各版、紙絵集、研究文献に分けて紹介しております。その他、写真パネル、レコードやビデオなども含め、約80点を展示しています。

期間は平成16年4月13日(火曜日)から6月2日(水曜日)、展示場所は、図書館内の展示コーナーです。


高村 智恵子

1886(明治19)年5月20日生-1938(昭和13)年10月5日歿

安達郡安達町の裕福な酒造業の家に生まれる。福島町立福島高等女学校(現、県立橘高校)、日本女子大学校(現、日本女子大)家政学部を卒業。美術の習得に励んで画家としての道を歩み、婦人解放運動の雑誌『青鞜(せいとう)』にも参加した。詩人で彫刻家の高村光太郎と1914年に結婚。東京駒込のアトリエでそれぞれの自由と個性を尊重しつつ、互いに芸術の創作活動に刻苦する新しい形での共同生活を始めた。しかし、実家の破産などの心労のために彼女は精神に変調を来たし、後半生は療養生活を送る。その晩年に制作した多数の紙絵は、清澄な美を湛えた芸術作品として人々の心を打った。生の真実を追究した二人の交渉と、悲劇的な智恵子の生涯に材を得た光太郎の『智恵子抄』は、永遠の愛の詩集として広く親しまれている。安達町には智恵子記念館と智恵子の杜公園があり、当館に隣接の福島県立美術館では、4月24日から6月13日まで「高村光太郎展」を開催している。

本に関する名言 24

われ常に学びつつ老いぬ
ソロンの言葉/金森徳次郎『読書と人生』より