令和7年度重点方針

 
福島県立図書館は、『福島県立図書館アクションプラン(第5次)』を令和7年度から令和12年度にかけて推進します。令和7年度は次の事項を重点的に実施してまいります。

1.「県民のための図書館」であるために

(1)県民の高度で多様なニーズに対応できる資料や、レファレンスツールの収集に努めます。
(2)ビジネスに関連する情報提供やデータベースの活用など、図書館のビジネス利用についての周知を図ります。
(3)図書館へ行かなくとも利用可能なサービス(非来館型サービス)の周知を強化します。
(4)障がい者サービスについて、関連団体や支援機関等へ定期的に案内するとともに、周知に努めます。
(5)ホームページからの利用登録や電子書籍等の利活用など、図書館利用に関する利便性を高める情報環境の構築を検討します。
(6)適切な資料保存のために、電動式集密書架の設置について計画的な整備に努めます。

2.「子どもたちの今と未来のための図書館」であるために

(1)乳幼児から中学生までの子どもたちが親しむ児童資料について、できる限り網羅的に収集・提供し、多様な知的好奇心に応えることができる環境の充実に努めます。
(2)障がいのある子どもや外国語を母語とする子どもたちが親しむことができる資料の収集を強化し、気軽に利用してもらえるような環境の構築を目指します。
(3)子どもたちに興味を持ってもらえるような児童書の展示や、年齢や発達段階に応じたおはなし会などのイベントを開催することにより、子どもたちが本や図書館を身近なものと感じ、読書に親しむ機会を提供します。
(4)「こどものへや」のホームページやSNS等について、子どもたちに興味を持ってもらえるような工夫をするとともに、リンク集の掲載などにより課題解決学習や探究的な学びを支援する機会を提供します。
(5)幼稚園、保育所、認定子ども園、学校等からの図書館見学を通して、図書館の利用方法を案内するとともに、要望に応じて実施する「おはなし会」なども併せて、子どもたちへ本に親しむ機会や図書館の楽しさを伝える機会を提供します。
(6)研修会や見学会などを通して、児童書担当職員や司書教諭・学校司書等への子ども読書活動に関する支援を強化します。
(7)相互貸借、学校図書館サポートセット貸出、学校図書館活動支援貸出など学校図書館向けの貸出の周知、貸出や返却方法の多様化に努めます。

3.「市町村(図書館・公民館等)を支える図書館」であるために

(1)「協力貸出」や「受取館指定サービス貸出」、各図書館から「資料のリクエスト」の受付などを通して、市町村図書館や公民館図書室等の運営を支援します。
(2)県内図書館間の相互貸借にあたって、協力車の運行や宅配による円滑な資料の配送・回収に努めます。
(3)市町村立図書館・公民館図書室の実務に即した研修会や実務を担当する職員が情報交換等を行う会議について、多くの職員が参加できるような形式で開催します。
(4)市町村立図書館や公民館図書室等における、先進的な読書支援活動や運営事例を県立図書館のホームページで紹介するほか、講座等への講師派遣など、運営面に関する支援を行います。
(5)県内各地区の市町村立図書館・公民館図書室連絡会の開催を支援し、運営状況の共有、連携を図ります。
(6)図書館未設置町村や被災自治体に対し、移動図書館事業と合わせて「図書館利用講座」や「おはなし会」などを開催し、子どもたちと保護者が読書に親しむ機会を提供します。

4.「ふくしまを知ることができる図書館」であるために

(1)ふくしまに関する資料の情報収集と寄贈の呼びかけを行い、網羅的収集と迅速な提供に努めます。
(2)ふくしまに関するレファレンスについて、研修や事例報告会を行い、職員のレファレンス技術の向上に努めます。
(3)県立図書館が所蔵する地域資料・貴重資料のデジタル化を進めます。
(4)各種講座や講演会の実施、県立図書館所蔵の貴重資料や東日本大震災福島県震災復興ライブラリーなどの見学の開催などを通じて、ふくしまの歴史や文化を伝えていく機会の提供に努めます。
(5)イベント開催や出張展示等を通じて、県内の博物館・美術館・歴史資料館、東日本大震災原子力災害伝承館などの関連施設・機関との連携を深めます。
(6)東日本大震災福島県復興ライブラリーの資料収集に努めるとともに、ホームページやイベント時のバックヤードツアー等において東日本大震災福島県復興ライブラリーについての周知を行います。